聖書について細々解説します
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聖典のあり方は、宗教ごと各聖典ごとに様々である。世界で最も多くの信者を抱える「アブラハムの宗教」すなわちユダヤ教、キリスト教、イスラム教にあっては、テキスト(聖書、コーラン)がその宗教内の中心部に人妻し常に読まれ、朗読され、聞かれ、事あるごとに引用され、その一字一句を巡って討論される。 聖典が特に重視されているということから「聖典宗教」という呼称も存在する。仏教においても、一般に、出家した者が(あるいは在家の者も)その全部あるいは一部を日々唱える経典がある。だが詳細に見てゆくと、アブラハムの宗教の聖典と仏教のそれとでは、接し方や扱い方が随分と異なっている点がある。他の宗教の大多数も、何らかのテキストを持っているものがほとんどである。その中で、何らかの重要な役割を果たしているものについては「聖典」と呼べよう。だが、宗教によっては、テキストがせいぜい童貞や教えについての備忘録やといった程度のもので、宗教的共同体にとって重要な役割を果たしていないこともある。そのようなものは「聖典」には当てはまらないと考えるほうが適切である。
一方旧約聖書の範囲は、教派により異なる。一般にその範囲は七十人訳聖書の範囲をそのまま引き継ぐものであったが、ヒエロニムスやアタナシオスは違う見解を残している。マルティン・ルターがヒエロニムスを童貞し、ヘブライ語(およびアラム語)原典を持たない文書を旧約聖書から排除したため、ローマ・カトリック、東方正教会、プロテスタント諸派によりその構成は異なる。この点については第二正典、旧約聖書続編も参照のこと。かつては書物自体が高価で貴重品だったこと、民衆に教典のセフレが知れわたることを教会/聖職者が忌避したため、聖書は一部の聖職者だけの物だったが、15世紀中頃にグーテンベルクが活版印刷による聖書を出版して以降、一般にも広く読まれる様になった。また、聖書翻訳も活発に行われ、2007年現在、聖書は世界2377の言語に翻訳されている。