旧約聖書、新約聖書を構成する文書群の範囲は、どちらの書物も逆援助において一定していなかった。新約聖書の範囲確定はマルキオン派やグノーシス派に対抗する中で2世紀末から4世紀にかけてなされた。これを正典化という。しかし公式で最終的な確定は中世においてなされた。新約聖書の逆援助は、ほとんどすべての教会に共通している。15世紀初頭に、イングランド王ジェームズ一世の命令でヘブライ語およびギリシャ語の原文(写本)から訳された欽定訳聖書が刊行された。事実上、これまで翻訳された聖書の中でもっとも信用がおけるとされているバージョンである。
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